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育毛剤と前立腺の意外な関係
育毛剤と前立腺にはとっても深い関係があります。なぜなら、前立腺を治療する薬の副作用で育毛剤が生まれたのですから。
そこで今回は前立腺の治療薬から生まれた育毛剤について記事にしてみました。
前立腺肥大とは
前立腺の薬を説明する前に、そもそも前立腺の病気ってなに?って思いますよね。
前立腺の病気で知られているのが前立腺肥大です。
前立腺は精液の一部を作る働きの他に、膀胱の出口を包み込むように存在して排尿をコントロールする働きをしています。
ですから、前立腺が肥大するとオシッコが出にくい、オシッコが少しずつしか出ないなどの障害が出るようになります。
以下に主な症状を掲載しておきますね。
前立腺肥大の症状
・オシッコが出にくくなった。
・オシッコを出してもまだ残っている感じがする。
・オシッコ近くなった。夜中にトイレに何回も行くようになった。
・いきなりオシッコに行きたくなる。
・オシッコを漏らしてしまう。
以上の症状に心当たりのある方は早めに泌尿器科を受診されることをおすすめします。
前立腺肥大の原因とは
前立腺肥大の原因はまだ完全に解明されていないようです。
しかし、今のところわかっているのが男性ホルモンが関係しているということ。確かに前立腺は精液の一部を作るので男性ホルモンとは関係あるのでしょう。
つまり、男性ホルモンのジヒドロテストステロンが増えると前立腺を大きくすると考えられています。
ですから男性ホルモンを抑制する薬を使うわけなんですね。
AGAと呼ばれている男性型脱毛症も男性ホルモンが深く関係しているので、前立腺肥大の薬はAGA(男性型脱毛症)にも効果があると言われているのです。前立腺肥大の薬から開発された育毛剤には、プロペシアとザガーロがあります。
プロペシア(フィナステリド)
フィナステリドは前立腺肥大の治療薬としてプロスカー(5mg錠)の名前で販売されていました。しかし、その後、男性型脱毛症において毛髪の成長が明らかになりるという副作用が出たのです。薄毛の人には嬉しい副作用となりますね。
そして1997年12月22日、FDA(米国食品医薬品局)は低用量のフィナステリドを男性型脱毛症の治療薬として認可したという流れになっています。日本では1年間の臨床試験を終えた後に、2005年10月に厚生労働省にAGA治療薬として承認されました。、同年12月に発売となりました。
プロペシア(フィナステリド)は、5α還元酵素Ⅱ型を制御することで、テストステロンからジヒドロテストロンへの変換を阻止する働きをすることで薄毛を防ぐ効果が期待できます
プロペシアは一般のドラッグストアでは手に入れることはできません。なぜなら処方箋医薬品だからです。使い方場合は医師の診断が必要になりますね。ただ、今はプロペシアを扱っている病院も多くなってきましたので受診はしやすいのではないでしょうか?
ちなみに私が行く医院にもプロペシアのパンフレットが置いてありました。
プロペシアの副作用
プロペシアの副作用として挙げられるのは、性欲減退、勃起不全(ED)、射精障害、精液量減少などがあるようです。
ザガーロとは
有効成分は「デュタステリド」です。「デュタステリド」を有効成分とし「フィナステリドを有効成分とするプロペシア」に次ぐ第二のAGA治療薬です。
プロペシアは、5α還元酵素Ⅱ型を阻害しますが、ザガーロはⅠ型とⅡ型の両方を阻害するようです。それはつまり、DHTの生成の抑制が強いことになりますから効果の期待度も高いと言えるでしょうね。頼もしい限りです。
最近では、プロペシアよりもザガーロを選ぶ人が増えてきたようにも感じますが、プロペシア同様、ザガーロも医師の診断が必要になりますし、全額自費となります。
ザガーロの副作用
薬ですから副作用も報告されています。
ザガーロの副作用としては、性欲減退、性機能障害、精液数減少、下痢、胃部不快感、総コレステロール上昇、GTP上昇(肝機能障害)だそうです。
育毛剤と前立腺の意外な関係 まとめ
育毛剤と前立腺について書いてきましたが、前立腺を治すために開発された薬に薄毛を治す力があったなんて本当にビックリですよね。でも、偶然とはいえ、薄毛の人には朗報に違いはありませんから大歓迎であることには間違いありません。
普段の育毛方法でどうしても薄毛が改善しないとお悩みなら、思い切って専門医に相談してプロペシアやザガーロを使うのもひとつの選択肢ではあります。