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育毛剤で短い毛が抜ける
「育毛剤を使ったら短い毛が抜けるんですけど・・・」っていう質問をお客さんからされたことがありました。私は理容師なのでこういう質問も日常的に受けることはあるんですよ。
そもそも育毛剤って髪の毛を育てるのが目的ですよね？
なのに育毛剤を使ったら短い毛が抜けるって困った現象です。そこで今回は「育毛剤と短い毛が抜ける」について書いてみましたので思い当たる人は参考にしてくれたら嬉しいです。
そもそも髪の毛は抜けるのが当たり前
誰でも抜け毛ってありますよね？
そうなんです。抜け毛があるのは自然なことなんです。抜けたらまた生えるようになっているんですから。
髪の毛は毎日５０～１００本ほど抜けていると言われています。つまりこの範囲内であれば自然な状態なので問題はないのです。
でも、抜け毛の中に短い毛が混じっているとちょっと困ったことになるんですよ。なぜなら、普通の状態であれば短い毛は抜けるはずがないからです。
この理由を説明する前にまずはヘアーサイクルについて知ってくださいね。
ヘアーサイクルとは
ヘアーサイクルというのは、髪の毛が生まれて成長しその後弱って抜けていく一連の流れを言うんですね。
人間で言うと、赤ちゃんが生まれて青春時代を過ごし大人になる。そして高齢になって寿命を全うする。つまり、髪の毛も十分に育ってから抜けるようになっているんです。
このヘアーサイクルは髪の毛一本一本に存在しています。ですからあなたの頭に生えている髪の毛の年齢はそれぞれ違うということになります。
髪の毛の寿命は大体５年から７年ほどだと言われていますから、何事もなく育った髪の毛は５年から７年ほど成長した後抜けることになります。
まぁ、この数字はあくまでも平均ですから短い場合もあれば長い場合もありますけど。
髪の毛は一月に約１センチほど伸びますから一年で１２センチ。髪の寿命を７年とすると８４センチも成長する計算になります。
計算上はこれくらい伸びますけど、実際は定期的に理美容室でカットしますから髪の長さは人それぞれですね。
ちなみに私の経営している理容店に来られるお客さんの中で一番長いヘアースタイルで１５センチ位でしょうか。
短い毛が抜けるのは問題あり！
例えば今のあなたのヘアースタイルが全体的に１０センチあるとしますね。でも、実際に抜けるのが短い毛（２～３センチほど）だとしたらちょっと問題です。
なぜなら２～３センチということは生まれてまだ３ヶ月位しかたっていないからです。
つまり、産毛で生えてきて３ヶ月ほどしか成長しないで抜けるということです。これは上で説明したヘアーサイクルが正常に機能していないと言えるでしょう。
本来ならば５年から７年位成長するはずなのに、たった３ヶ月ほどで抜けるのですから。
ではなぜ短い毛は抜ける原因とは何なのでしょうか？
短い毛が抜ける原因とは
短い毛が抜ける原因として考えられるのは以下があります。
・AGA（男性型脱毛症）
・ドライヤーや無理なシャンプー
・初期脱毛で抜ける
この他にも抜け毛につながる原因はありますけど、今回は「短い毛が抜ける」ということにスポットを当てていますので上の３つを取り上げています。
AGA（男性型脱毛症）で短い毛が抜ける
AGA（男性型脱毛症）は男性ホルモンが原因と言われています。そしてAGA（男性型脱毛症）の特徴として、毛乳頭が萎縮し毛母細胞の成長が抑えられる事が知られているんですね。
つまり、ヘアーサイクルで言うと、どんどん成長するはずの期間が短くなって細くて短い毛が抜けていくわけなんですよ。ということは、短い毛が抜ける様になった場合、AGA（男性型脱毛症）の可能性があるとも言えますね。
ドライヤーや無理なシャンプーで短い毛が抜ける
ドライヤーで髪を乾かす時やセットする時、それからシャンプーする時に、髪を乱雑に扱うことで短い毛が抜ける場合があります。
短い毛は生まれてそれほど月日が経っていないこともあり、太い毛に比べると衝撃に弱いんです。ですからドライヤーの風力を強にしてガンガン熱風を当てたり、指でガサガサさばいたりすれば抜けてしまいます。
これはシャンプーの場合も言えることです。
頭皮が痒い場合などは特にガシガシと力任せに洗いますよね？すると衝撃に弱い短い毛は耐えきれなくて抜けてしまうんです。ですからドライヤーやシャンプーの時はあまり力を入れないで行いましょう。
初期脱毛って何だ？
初期脱毛というのは育毛剤を使い始めてしばらくすると現れる現象のことです。
上でも説明したように短い毛が抜け始めるのはヘアーサイクルの成長期が短くなっているんですね。つまりヘアーサイクルが乱れているということ。
しかし、育毛剤を使うことでヘアーサイクルがもとに戻る場合があるわけです。そうです、育毛剤が効いてきた場合です。
髪の毛は抜けなければ次の新しい毛は生えてきません。ですから、ヘアーサイクルが正常に戻りだすと今生えている毛が一旦抜けるんですね。
ヘアーサイクルが乱れている時に生えている毛が抜けることにより、次に生えてくる毛は長く成長する可能性があるんです。
だって育毛剤のおかげでヘアーサイクルが正常に戻りつつあるからです。ヘアーサイクルが正常に戻れば髪の寿命は５年から７年はあるわけですから。
育毛剤で短い毛が抜ける まとめ
短い毛が抜ける場合に考えられるのは、AGA（男性型脱毛症）、ドライヤーやシャンプー時、初期脱毛です。そして上に書いたように育毛剤で短い毛が抜けるのは初期脱毛の可能性があります。
さらに初期脱毛が起こるということは育毛剤が効き始めているとも言えます。ただ、こう書いていると「育毛剤が合わない場合も抜け毛が増えるんじゃない？」と思う人もいるでしょう。
確かにその可能性もありますけど、もしも育毛剤が合わない場合には抜け毛の前に次のような症状が出るはずです。
・頭皮がかゆくなる
・頭皮に湿疹が出る
・フケが目立つようになる
・頭皮が赤くなる
以上のような症状が出た場合はすぐに育毛剤の使用を中止してください。その育毛剤はあなたの頭皮には合いませんから。
ここまで短い毛が抜けるについて書いてみましたけど、自分で判断するのは難しいと思った方はぜひ行きつけの理美容店で聞いてみてください。あなたの髪を担当している技術なら的確なアドバイスをしてくれるはずですから。
